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けつあご日記

こんちは.菊地です.なんか浅ーいことをいろいろ書きます

大学の研究室にEvernote導入したら超便利だったから運用方法まとめとく

ライフハック

 

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研究室での情報共有事情

みなさん,大学の研究室でどのようにして資料や情報,データを共有していますか?

いまどき紙ベースの共有はほとんどないと思います(ゼミのときは配布資料を配ったりするとは思いますが).なので無料のオンラインストレージサービスを利用しているところが多いかと思います.DropboxとかGoogle DriveとかOnedriveとか.それとは別にChatworkのようなサービスを利用しているところもあるでしょう.まさにウチの研究室はOnedrive+Chatworkでした.ゼミ資料はOnedriveにアップして,それ以外のデータを送ったりいろいろ周知したりはChatwork,といった感じです.

これでもまぁ特に問題なく情報共有できるんですが,不便な点もいくつかあります.
例えば...

・研究に関するメモ・ノウハウなど,わざわざ資料を作成するほどではない知識の共有が難しい
・知りたい情報にすぐアクセスできないことがある(何月何日の誰のゼミ資料か覚えていないと辿り着けないなど)
チャットする場所とデータがある場所が違うので多少面倒

私が研究室に所属してからずっとこの体制だったのですが,先日一念発起してシステムの改善を試みました.いろいろ考えたのですが,結局Evernoteを使うことに決めました.理由は上の3点がすべて解決できること,そして後述するプレミアムアカウントの機能が非常に便利だと思ったからです.少し管理が面倒なこともあるのですが,まぁ最初にしっかりやれば大丈夫です.

※一応,研究室に導入することを念頭に置いて書いていますが,研究室以外のコミュニティで利用する際にも参考になると思います.また,windowsのinstall版をベースに説明していますので,あしからず.なにか改善点などあれば随時更新していきます(最近の更新は20160118です).

Evernoteの利点

あらゆる情報を詰め込んでOK

Evernoteの真髄は,とにかくあらゆる情報を入れることで発揮されます.どんな細かいメモでも入れるとどんどん便利になっていきます.試料作成の細かいコツだったり,ソフトウェアの使い方だったり,ちょっとしたアイディアだったり.実験ノートにメモしてあるようなことをどんどん入れていきます.もちろんゼミ資料などはすべてアップロードしていきます.読んで参考になった論文なんかも入れちゃいましょう.Web上の情報はWebクリッパーを使えば簡単に保存できますし,スマホ版と同期すれば簡単に音声メモを取ることができるので,会議やゼミの音声を録音するのも簡単です.

「そんなになんでもかんでも詰め込んだら欲しい情報にアクセスしづらくなりそう」とお思いですか?そんなことないんです.後述しますが,ノートブック分けタグ設定をうまく行い,検索機能を駆使すれば問題ありません.

検索機能がすごい

個人的にはEvernoteの最も便利な機能は検索機能だと思ってます.この機能により欲しい情報にアクセスするための時間がめちゃくちゃ短縮されます.検索窓にキーワードを入れるだけで,そのキーワードを含むノートがリストアップされ,キーワードがハイライトされます.

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ちなみにPDFの中身まで検索してくれます.これ地味にすごくないですか?さらに,プレミアム版ではofficeファイルの中身まで検索してくれます.たいしたもんや...

プレゼン機能がすごい

プレミアムアカウントならプレゼン機能ってのが使える.これもすごい.簡単なプレゼンならパワポいらず.こちらのサイトがわかりやすいです.

ryus.co.jp

スマホでお手軽スキャン

紙ではあるけどデータでは持ってない資料,結構ありませんか?あるいはノートにメモしてあることをいちいちPCで打ち直すのめんどい,だから共有ができないってこともありますね.これはScannableというアプリを使うことで解決されます.名刺の管理もできるらしいですね.

Evernote Scannable

Evernote Scannable

  • Evernote
  • 仕事効率化
  • 無料

使い方はこちらを参考にしてください.

gigazine.net

チャット機能も悪くない

Evernote内で「ワークチャット」というチャットが使用できます.これもそれなりに使いやすいです.「資料アップしたので見といてくださーい」なんて言えばいいわけです.スマホ版と同期しておくと通知が来るので,気付かなかったということもなくなります.


以上,まるでEvernoteの回し者なんじゃ?というぐらいべた褒めしてみました.使ってみたくなりました?(笑)研究室に導入するかどうかは別として試しに使ってみてください.
evernote.com

Evernote

Evernote

  • Evernote
  • 仕事効率化
  • 無料

実際の運用方法

無料版では無理があるし,Evernote Businessは高すぎる

さて,実際に導入するときに悩んだことがあります.費用のことです.まず,無料でやっていこうと思うと少し困ることがあります.それはズバリ使用量制限.無料版だと2016年1月16日現在で60MB/月です.ぶっちゃけそこまで少なくないんですが,少し心許ないですね.特に大きいサイズの実験データを使用する分野では無理でしょう.

また,ひとりひとりが60MBずつ使おうと思うと,共有の設定を各メンバーがやらないとなりません(次項参照).これはデータの保全のためにあまり良くないかと思います.研究室全体を統括するマスターアカウントのようなものがあるのが理想です.

本来グループで共有が目的ならEvernote Businessというものが最適です.企業とかだとこれを導入しているケースも多いでしょうね.しかしこのBusiness版,高い.高すぎる.なんと\1100/月/人.メンバーが10人だったら月に1万円以上かかります.さすがにこんな額を運営費から払おうもんなら,お上から怒られるでしょう.研究室で使うのは論外です.

プレミアムアカウントを1つだけ取得しよう

では,どうするかというと,プレミアムアカウントを1つだけ取得します.これならば10GB/月のデータ使用が年間4000円で実現できます.むしろ安すぎるぐらいです.※以下,このひとつだけ取得したプレミアムアカウントを「マスターアカウント」と呼びます.

さて,「プレミアムアカウントを取っても,個人の使用量が60MBなら結局無理なんじゃないの?」とみなさんお思いでしょう.ご心配なく.使用量の負担はノートブックの共有を開始したユーザーであることの裏が取れています.
bamka.info

なので,ノートブックは必ずプレミアムアカウントで共有を開始することにすれば,個人の容量は気にせず使うことができます.もちろん共有せずに個人で使用しているノートの容量は個人が負担することになるので注意です.

プレミアムアカウントは無料版に比べてかなり高機能です.こんな感じ.
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このような拡張機能を個人が使いたい場合は,一時的にプレミアムアカウントにログインすればOKですね.

ノートブックは個人別&タグでジャンル分け

これはまぁ好みの問題なのですが,わたしの研究室では個人別にノートブックをつくり,ジャンル分けはタグで行っています.当初はノートブックをジャンルごとに作成しようと思ったのですが,こちらの方が断然便利です.理由は大きく2つあります.

①もしジャンルごとにノートブックを作成すると,ジャンルが増えるたびに新たにノートブックをつくり,マスターアカウントから共有を開始して全員に参加させる必要があり,とても面倒です.一方でタグは随時追加していくことが可能です.

②また,ジャンルごとにノートブックを作成すると,複数のジャンルに属するノートを扱いが難しくなります.複数のノートブックに属するノートを作成することはできないからです.タグならひとつのノートにいくつ付けてもOKです.


タグの整理方法は少し面倒です.なぜなら,タグの追加はマスターアカウントからしか行えない(?)からです.私は以下のように行っています.

1.サイドバー>タグ>新規タグから必要なタグをすべて作成しておきます(ノートを開いて「タグの追加」から行うと,後でタグがバグってしまったり,あまりうまくいかないときがあります).
2.新規ノートを作成し,1で作成したタグをすべてこのノートに割り当てます(ノートを右クリックし,タグの割り当て>全てを選択,で行うとラク).
3.このノートを共有するノートブックすべてにコピーしておきます.すでに存在するタグならば各ユーザーでも使用することが可能なので,これで,誰でもタグを付けられます.

共有ノートブックの権限を設定しよう

さらに,上のようにしておくと便利な点がもう一つあります.ユーザー権限の設定です.Evernoteではノートブックに対して「編集・招待が可能」,「編集が可能」,「閲覧が可能」の3つの権限を各ユーザーに設定できます.上のように個人別にノートブックを作成しておくと,この権限設定がラクになります.

ウチではこんな感じに設定してます.

ノートブック「Aさん」
 マスターアカウント:編集・招待が可能,Aさん:編集が可能,その他の人:閲覧が可能
ちょっとしたメモなど全員が編集できるノートブック
 マスターアカウント:編集・招待が可能,全員:編集が可能

こうしておくと,個人が共有設定を変更してしまうリスク,各ユーザーのノートブックが第三者によって編集されるあるいは削除されるというリスクをなくすことができます.

流出・損失の危険性はあるか

データ流出の可能性

Evernote上で共有する情報は,研究室にとって非常に大切な知的財産です.特許に関する研究があったりもするでしょう.情報が外部に漏れるなんてことがあってはなりません.教員の方は特にこの点に敏感でしょう.ウチの研究室も導入に際してこのことが議題にあがりました.結局,以下のような取決めを行いました.参考になれば.

・公開リンクの作成(ノートの共有 – Evernote ヘルプ&参考情報)は絶対に禁止
・マスターアカウントのID・passは絶対に外部に漏れない(メールなどで送らない)方法で管理
・卒業生のアカウントは卒業時に共有から除外する
・特許に関するノートは特許を取得するまで共有しない

データ損失の可能性

これも重要な点ですね.まず,上述のように権限を設定することで,第三者がノートを削除してしまう危険性はなくなります.あと考えられるのはEvernote自体の不具合によってデータが消えてしまうリスクですが,実際に起きてしまうこともあるそうですね.ですが,少し知識があれば問題ありません.おすすめは定期的にバックアップを取る方法です.Windows版ではバックアップ用のソフトEvernote Exporter - Home)があります.研究室共用のPCなどに定期バックアップ設定をしておきましょう.
当研究室ではバックアップを自動的に行うとともに,「共有ノートブックにしか存在しない情報がある」状況を禁止しています.つまり,共有ノートブックに置く情報は,必ず実験ノートや他の資料などのオリジナルの情報のコピーに限る,ということです.まぁこれは当然だと思いますが.

また,データが飛んでしまってもノートの更新履歴から復元する方法もあるそうです.わたしはやったことありませんが.バックアップと復元については以下を参考にしてください.

www.amamoba.com
bamka.info

不便な点

タグの追加がマスターアカウントからしかできない

前述のとおりです.これは結構めんどくさい.管理者を決めて,タグの追加は一括で行うようにするのがいいと思います.もっと良い方法があるような気がするので,もしあったら教えてください.

ワークチャットでチャット名が付けられない

LINEでいうグループ名が設定できないってことです.これは結構つらいです.誰がいるワークチャットなのか確認しなければなりません.ぜひとも改善してほしい点です.

同期がおせぇ

そのまま(笑)なんかたまにすごく遅いときがあるんですよね.

UIがあんまかっこよくない

そのまま(笑)カスタマイズ可能にしてくれたらいいのになぁ.



以上です.こうした方がラクだよ,とかあればぜひ教えてください.

Evernote豆技50選 (Espresso Books)
Evernote豆技50選